メギ−目木 (2000.4.29、2001.9.27)
 Berberis thunbergii


 別名を「コトリトマラズ」という。変な名前であるが、木をさわってみると意味がよく解る。写真を撮ろうと手を伸ばした瞬間にグサリと指を刺された。鋭いトゲである。葉の間に隠れているが、よく見ると枝一面に、細く鋭いトゲが付いている。「ヒトサワレズ」と言うところか。
 花は4−5月に咲き、なかなか可愛い。薄黄色の1cm程の花が俯いて沢山付く。花弁のように見えるのは、じつは萼片である。雄しべは、さわると内側につぼむ習性があり、ヒイラギナンテンと同じである。実は10−11月に赤く熟し再び木を彩る。メギ属の葉には尖った鋸歯がある場合が多いが、Berberis thunbergiiでは、鋸歯の名残が見られる物もあるがほぼ全縁である。
 メギと似たものに、「ヘビノボラズ」がある。やはり鋭いトゲを持ち、5−6月にメギよりは黄色みがかった花を付ける。
 学名はBerberis thunbergiiで、メギ科メギ属の落葉低木である。関東地方以西に分布する。メギという名は、木の茎を煎じて目薬として用いたことに由来する。英名でJapanese barberry、日本名では「鎧通し」と呼ばれることもある。京都府立植物園および市大植物園で写す。
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 日本で自生するメギ属(Berberis)は、この他に、オオバメギ、ヘビノボラズ、ヒロハヘビノボラズ等があるが、最近は外来種も多く植えられている。別なページにBerberis hookeriBerberis pruinosaをご紹介してある。

メギの花(4月)




メギの葉と鋭い棘



一つ残ったメギの赤い実(9月)



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