大分県安心院(アジム)町の「山蔵のイチイガシ」 (2003.7.23、Redbearさん)


 以前にとても珍しいムーミン楠木(五所八幡宮の大楠)の綺麗な写真を送って下さったRedbearさんから、今度は実に堂々としたイチイガシの巨木の写真を頂いた。「九州のイチイガシでは、山蔵のイチイガシ・上十町のイチイガシはとても素晴らしい樹と感じ、左右知のイチイガシや村吉の天神さんのような印象的な樹も存在します。その中でも、個人的にピカ一の存在感を「山蔵のイチイガシ」からは感じます。」と、書いておられるように、悠然と構えた様子は、1000年の重みを感じさせる。樹高24m、幹周8.15mで、県の天然記念物に指定されている。巨木によく見られる支柱もなく、どっしりと自立している様を見るとほれぼれする。樹皮も健康で逞しい。
 イチイガシは、ブナ科コナラ属の木でカシの中では最も大きく育つ。九州、特に大分県と熊本県に巨木が多く、全国のカシの巨木の5位までを独占している。最も大きいのは、Redbearさんも書いておられる左右知のイチイガシで、幹周12mはダントツである。2位は上十町のイチイガシ(8.53m)で、山蔵のイチイガシは第5位につけるが、その美しさは他を圧している。村吉の天神さんは、根上がりが印象的なイチイガシの巨木である。イチイガシに次いで巨木になるのは、ウバメガシ、アカガシのようだ。
 JR日豊本線の立石からタクシーで行くしかない。立石駅から宇佐別府道路の安心院インターに向かって南西に10km走ると、安心院町の山蔵地区に着く。逆に車で宇佐別府道路から行く場合には、安心院インターで降りて東に5kmほどで山蔵地区である。

力強い巨幹




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