大分県豊後大野市の「左右知(間の内)のイチイガシ」 (2003.7、Redbearさん)


 全国の樫(カシ)の中で最大の幹周を誇るのは、大分県豊後大野市清川町にある「左右知(そうち)のイチイガシ」である。以前に全国5位ながら堂々とした「山蔵のイチイガシ」を送って下さったRedbearさんから、待望の「左右知のイチイガシ」の画像を頂いた。
 何とも異様な瘤だらけの姿であるが、日本最大のイチイガシに成長するまでの苦労と、長い年月を生きてきた気迫が感じられる。内部は殆ど空洞になっていて、写真のように中から空を仰ぐことが出来る。木の根元は大きくえぐれて外からは内部に祭られた祠が見える。日本一のイチイガシの木をさらに長生きさせるには、かなりの手入れが必要であろう。樹高は20m、幹周12m(実際には10m前後と言われる)で、2位以下を大きく引き離す巨大さである。県指定の特別保護樹木に指定されている。近くには御嶽神社を祭る御嶽山があり、山の上部は原生林として保護されている。
 左右知のイチイガシへは、タクシーか車でないと行けない。JR豊肥本線豊後清川駅からタクシーに乗り、奥岳川を遡る。約25分程で左右知の集落のある開けた地域に出るが、その手前にある小川を渡ってすぐのところに案内板がある。ここから左手の林道に入る。200mほどで林道は沢を渡るが、更に進と再び案内板が目に付く。そこで車を降りて右手の谷に下り、沢をわたって少し歩くとイチイガシの木に辿り着く。
 なお、このイチイガシは「間の内のイチイガシ」とも呼ばれている。

瘤だらけの姿が、この木の生きた長さを語るようだ



根元は大きくえぐれおり、中には祠がある


内部は空洞で、空を見ることが出来る


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