シデコブシ−2 (2000.3.28)
 Magnolia stellata


 シデコブシは自生地が、岐阜・愛知・三重に限られており、伊勢湾要素と言われる 代表的な木である。これらの3県には「シデコブシの自生地」として保護された所が 多いが、周囲の開発によってじわじわと減少しており、環境庁の「レッドリスト」 に載せられている。
 愛知県渥美半島では、藤七原、黒河、椛(なぐさ)の湿原が自生地として 有名であるが、このうち藤七原と椛を訪れた。今年は例年より花期が遅く、 藤七原では蕾、椛ではかろうじてパラパラと開いた花を見たのみであった。
 白色のシデコブシはあちこちで植栽されている。淡紅色のものは少なく、 上記の自生地が大群落といえる。花弁と萼片のは区別が付かず、全体で12-18個 の花びらがあるように見える。集合果はやや奇怪な形をしており、 冬には黒ずんで、艶やかな春の花と対照を為す。
 学名はMagnolia stellataで、モクレン科モクレン属である。stellataは、 「星のような」という意味である。



椛のシデコブシ自生地


藤七原のシデコブシ−まだ蕾        椛のシデコブシ−チラホラ


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