コシアブラ−漉し油 (2002.8.17、2004.11.13、2006.12.30(よしゆきさん))
 Acanthopanax sciadophylloides


 八幡平の湿原でも、平湯の自然探索路でもコシアブラの花をよく見かけた。8-9月が花どきである。コシアブラ。何となくいわれが有りそうな名前だが、この木の樹脂を漉して、金漆(ごんぜつ)という一種の漆に用いたところから付いたようである。このため、コシアブラは別名をゴンゼツノキとも言う。
 最近はコシアブラの新芽がタラノキに次ぐ人気で、山菜取りの人達の間では隠れたブームになっているらしい。独特の香りがあるが、癖はなく、好む人が多いということである。
 10m以上になる落葉高木で、葉にも花にも特徴がある。花は8月に咲き、ウコギ科独特の、ヤツデやウドのような散形花序である。葉は5枚の葉からなる掌状複葉で、すぐに見分けられる。
 学名はAcanthopanax sciadophylloidesで、ウコギ科ウコギ属である。
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 秋の山ではウコギ科の薄黄色の黄葉がよく目立つ。タカノツメやコシアブラである。タカノツメが3出複葉であるのに対して、コシアブラは5出複葉である。結構大きな高木になる。天城山で写した。(2004.11)
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 実がなかったので、よしゆきさんが冬芽の写真と合わせておくって下さった。「コシアブラの実もないようでしたので送っておきます。先日も写しましたが強風のためいい写真にならなかったので、以前の写真です。」とあった。いつも山野を歩いて季節の木々をチェックして居られるようだ(2009.11.16)。

コシアブラの花は雨の雫より小さい。





秋の黄葉の頃のコシアブラ



コシアブラの熟した実(よしゆきさん、2006.12.30)



コシアブラの冬芽(よしゆきさん、2006.12.30)


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