ハネミイヌエンジュ−翅実犬槐 (1999.8.7)
 Maackia floribunda


 京都植物園で突然の雨に会い、慌てて走り込んだ樹の上に花があった。ハネミイヌエンジュである。
 これまで、エンジュとハリエンジュ(ニセアカシア)を紹介しているが3つ目のエンジュである。「イヌ」の付く木は多い。イヌビワ、イヌツゲ、イヌブナ、イヌシデ、イヌザンショウ、イヌガヤ...。いずれも、本物よりは少し劣るという気持ちのようであるが。それぞれに良い木である。
 この木もエンジュより背は低いが、花は固まって付き、よく見える。花期は7−8月である。花の後、扁平な鞘の豆を付ける。本州北部に主として分布する。南部に分布するものは、さらに小さい木で、シマエンジュと呼ばれる種類がある。
 学名は、Maackia floribundaで、マメ科イヌエンジュ属である。この木は最初イヌエンジュと同定していたが、その後、植物園が名標板を付け、ハネミイヌエンジュであることが解った。
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 これまで、ハネミイヌエンジュ(Maackia floribunda)とイヌエンジュ(Maackia amurensis)は別種として記載されてきたが、最近は同じものとしてイヌエンジュ(Maackia amurensis Rupr. et Maxim.)に統一されている。
 参照文献:米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」





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