ハイマツ−這松 (2000.8.17(梅本さん)、2008.7(橋口さん)、2009.7.16)
 Pinus pumila


 ハイマツは、私にとっては青春の木である。学生時代には、よく山に登った。 ハイマツが出てくると頂上は近い。霧の中、強風の中、晴天のガレ場で 色々の山でハイマツを見た。物凄い雷雨でハイマツの中に隠れたこともある。
 その懐かしいハイマツの写真と解説が梅本さんから届きました。本白根山での 撮影です。私もごく最近、浅間山でハイマツを写す機会がありました。
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和名 : ハイマツ
学名 : Pinus pumila
科名 : マツ科マツ属
分布 : 北海道、本州中部以北、アジア東北部

本種は、森林限界の亜高山帯上部、及び高山帯に自生し、樹形は、名の 通り「這い松」で、主幹が立ちません。やや斜上して伸びるのも特徴です。 樹高は、大体1m内外ですね。勿論、その土地の風の強さで樹高は左右 されます。北海道の無風地で、樹高が14mに成った記録もあるそうです。

種小名の「pumila」とは、「小さい」、「低い」という意味です。

葉は、約3〜10cmの針状を呈し、5本束生します。葉の内側に気孔線が あり、其れゆえ、樹冠はやや緑白色に見えます。球果は、翌年に熟し、 アイヌの方達は、之を「ノム」、「ヌム」と称して食用とされたようです。

画像では部分的ですが、大体「ハイマツ」は純林を構成する事が多く、 独特の高山風景を形成します。枝張りは、約15mに成る事もあるようで、 まさしく、地を被う形になりますね。撮影場所は本白根山(群馬県)です。
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 日本各地を歩かれる橋口さんから、蓮華岳周辺のハイマツの写真が届いた。最近は、間近にハイマツや稜線を見なくなって、寂しく思っていたところである。(最下段の2枚、2008.7)
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 八方尾根ではタイミング良く、ハイマツの雄花・雌花と球果を写すことが出来た。(2009.7.16)





針ノ木峠から蓮華岳の稜線に見られるハイマツ(橋口さん、2008.7)


蓮華岳付近のハイマツ、右に爺ヶ岳、中央に鹿島槍ヶ岳、最奥に 白馬岳を望む(橋口さん、2008.7)

八方池付近で写した雄花(2009.7.16)



 雌花


 球果


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