えのき−榎 (2016.4.11, 2011.4.21, 2016.8.30, 2006.11.17)
 Celtis sinensis var. japonica


 エノキはなかなか紅葉しない。11月終わりまで、まるで常緑樹のような顔をしてすましているが、12月にはいると綺麗に紅葉して葉を落とす。20m以上の喬木になる。江戸時代、一里塚に植える木として推奨された。
 4−5月に目立たぬ花を付ける。小枝の先端近くには4本の雄しべと1つの雌しべを持った両性花を付け、他は雄しべ4本だけの十字架のような雄花である。5月頃エノキの下を見ると、花の残骸が一杯に落ちているのが解る。5月末には青い実が育ち、夏には橙色に色付き、秋になると黒く熟す。樹皮は灰黒褐色で灰色の斑点がある事が多い。  学名はCeltis sinensis var. japonicaで、ニレ科エノキ属の落葉高木である。北海道を除く日本全土に分布する。

エノキの紅葉−11月の京都府立植物園


満開のエノキ−花の後に葉が展開する(豊中稲荷公園 2016.4.11)


エノキの花。右手の十字は雄花、左の花は両性花で枯れた雄しべと子房が見える(山田池公園 2011.4.21)


エノキの若葉と出来立ての実(豊中稲荷公園 2016.4.11)


エノキの実(京都府立植物園 2011.5.22)


エノキの色づいた実(豊中稲荷公園 2016.8.30)


エノキの葉(左が表、右が裏)−互生し、縁の上部に鋸歯がある


エノキの幹−成木では水平に皺が入る。根方は割れて鈍い板根状になる


紅葉する木−11月の京都府立植物園(2006.11.17)


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