バクチの木 (1998.9.30)
 Prunus zippeliana


 待っていたバクチの木の花がようやく開いた。なかなか魅力的な特徴のある花である。9−10月に花を付け、翌年に実が熟す。
 バクチの木といわれる由来は、樹皮が灰褐色で、まるで木が皮をはがれたように 見えるからである。バクチに負けて身ぐるみ剥がれた姿を映し合わせたのであろう。 別名を「ビランジュ」というが、これも冥界にある想像上の木で、 珍しい樹皮の形状がぴったりしているからかもしれない。
 神奈川県小田原市にある「早川のビランジュ」は我が国で最も大きなバクチの木 であろう。
 学名は、Prunus zippelianaでバラ科サクラ属である。 やや小さな木で、春に花を付けるものは、「セイヨウバクチの木」といわれる。

10月の花



9月の花と蕾



少し色付き始めた3月の実


熟した5月の実


はがれて赤くなった幹、右は「早川のビランジュ」(神奈川県)


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