マルバアオダモ (2003.5.24 函館山, 2004.5.15 京都府立植物園)
 Fraxinus sieboldiana


 トネリコ属には、アオダモ以外にヤマトアオダモ、アラゲアオダモ、マルバアオダモ、ミヤマアオダモなど、アオダモと名の付く類縁種は多いが、マルバアオダモがかなり広く見られる。この木は「ホソバアオダモ」とも呼ばれるが、葉の形からは、こちらの名前の方が良さそうだ。なお、アオダモ、アラゲアオダモ、ミヤマアオダモ、の葉の鋸歯は明瞭だが、マルバアオダモの鋸歯は不明瞭で全縁のように見える。
 高さ10m以上になる落葉高木で、4−5月に円錐花序に沢山の白い花を付ける。雌雄異株で、写真の花は雄花である。花の後は翼果となるが、こちらの方が永く目立つ。
 学名は Fraxinus sieboldianaで、モクセイ科トネリコ属である。日本全土の野山で見られる。sieboldianaは、シーボルトが採取したことを示す。

雄花



遠くから見ると、白いテープを束ねたように見える


葉には鋸歯の片鱗が残るが、ほとんど全縁である


よく見ると、歯の裏の主葉脈や葉柄に毛が生えている


果実は5月末頃から赤く色付く


樹皮は薄茶−灰色である


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