ザゼンソウ−座禅草 (2010.4.21、但馬妙見山)
 Symplocarpus renifolius


 元同僚の新田夫妻に誘っていただいて、丹波妙見山にザゼンソウを見に出かけた。丹波妙見山は、兵庫県の北部で八鹿市と美方郡香美町の境にある1135mの山である。ザゼンソウが見られるのは、標高800mにある名草神社の境内付近であり、車で容易にアクセスできる。名草神社は、なかなかの名刹で、1665年に出雲大社から移設されたと言われる三重塔は国の重要文化財に指定されている。境内に「妙見の大杉」と呼ばれる巨木があったが、既に倒木となっている。
 ザゼンソウの花は、地面の色と似ているので、最初は見付けにくいが、大きな葉が育ってくると見付け易くなる。ミズバショウと同じように、仏像の光背のような「仏炎苞」に囲まれて中心に丸い黄色の花がある。座禅を組んだ達磨大師のように見えるので、座禅草あるいは達磨草と呼ばれる。仏炎苞は焦茶色で高さは20cm程度であるが、後から生える葉は大きくて30−40cm程度もある。花期は3-5月。低地では3月、寒冷地では5月になってから咲く。
 学名は Symplocarpus renifoliusで、サトイモ科ザゼンソウ属である。北海道、本州の湿地に分布する。別名をダルマソウと言う。

但馬妙見山で 2010.4.21






京都府立植物園の生態園で 2008.3.25



ザゼンソウのある名草神社、標高800m


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