オオカサモチ−大傘持
 Pleurospermum austriacum
 (2008.6.5(礼文島-200m)、2010.7.9(八島が原-1800m)、2012.7.26(大雪山黒岳-1800m))


 高山の草原でお目にかかる、ミヤマシシウドと並ぶ巨漢である。花冠の付き方は似ているが、中心となる茎が太いのと、総苞片が目立つので区別できる。
 特徴を整理してみると、(1)高さが0.5−1.5mに達する。(2)主茎が太く10-20mmになる。(3)総苞片、小総苞片共によく目立ち、下垂する。また、先端が切れ込むことがある。(4)花は5弁で、平開する。(5)葉は全体としては広卵形だが羽状に切れ込む。1-3回3出羽状複葉。
 学名は、Pleurospermum austriacumで、セリ科オオカサモチ属の多年草である。中部地方以北の山地で見られる。花期は7月から8月。

6月初旬の礼文島(200m)、小総苞片がよく目立つ。まだ花は成長中


  蕾が開いたばかりで、小総苞片が長く上に出て目立っている


7月初旬の八島が原湿原(1800m)、花は5弁で、緑の雌蘂が目立つ


  小総苞片の先端が割れているのがわかる


7月下旬の大雪山黒岳(1800m)、がっしりした主茎と細かく切れた葉に注目


  総苞片は下垂している


  花、雄蘂がよく見える


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