ノビネチドリ−延根千鳥
 Gymnadenia camtschatica
 2009.7.8/2017.7.10(弥陀ヶ原-1900m)、2015.6.6(志賀高原-1600m)


 ノビネチドリは、ハクサンチドリテガタチドリと並ぶ、赤いラン科の花の代表である。後二者と異なり、西日本の高山でも見られるようである。花の形はチドリであるが、萼片よりも唇弁が目立ち、距も短い。距の先端が曲がるのも特徴である。弥陀ヶ原のノビネチドリは塔状花がまばらであったが、志賀高原で撮ったものは溢れるばかりに付いていた。花期は5−7月である。
 葉は葉脈が平行に走る単子葉であるが、ハクサンチドリに比べると幅が広く楕円形で、葉の縁が波打っている。ノビネチドリの名前の由来は、細い根が横に伸びるからだとされるが、根を十分に観察していないので真偽は分からない。
 学名は Gymnadenia camtschaticaで、ラン科テガタチドリ属の多年草である。日本全土の深山、高山に生える。

弥陀ヶ原のノビネチドリ-葉の縁が波打つ(2009.7.8)


 花の唇弁は3裂し、距は短くて曲がる


弥陀ヶ原のノビネチドリ(2017.7.10)


 側花弁の紫と、唇弁の紫模様がきれい。


志賀高原のノビネチドリ−花が沢山付いている(2015.6.6)


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