クルマバソウ−車葉草 (2008.6.6、礼文島)
 Asperula odorata


 葉の並びを見れば直ぐ名前を思い出す花である。花は直立した茎の先端に数個が付くが、その下の葉は段になって、6−10枚が車のように並んでいる。「クルマ」の付く草花は多く、大型の葉を持つクルマバツクバネソウ、クルマバハグマ、クルマユリなどがある。クルマバナは花の付き方が車状であることによる。樹木でもシャリンバイ(車輪梅)は葉の付き方からこのように呼ばれる。既に載せた雑草のヤエムグラも車輪状に葉が付いている。
 花期は5−7月で、4mmほどのロート状の白い小さな花を付ける。ロートの先は大きく4枚に分かれている。実を乾燥するとクマリンの芳香があり、お酒の香り付けに使われる。
 学名はAsperula odorataで、アカネ科クルマバソウ属の多年草である。本州と北海道の山地に生育する。odorataは「芳香がある」の意で、この草の実が持つクマリンの香りを指す。




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