ビッチュウフウロ−備中風露
 Geranium yoshinoi
 (2005.9.4、比婆山-1100m)


 ビッチュウフウロとイヨフウロは共に花弁の濃い模様が特徴である。共に茎や花柄に下向きの毛が生えており、区別が難しい。強いて言えば葉の切れ込みがビッチュウフウロの方が深いのと、分布域がイヨフウロの方が南にやや偏る。花弁の先端は丸いものとやや尖ったものの両方があるようだ。写真のものは、葉の切れ込みが深いので一応ビッチュウフウロと同定した。花期は8−11月と長く、秋に咲く花である。
 広島県と島根県の県境にある比婆山(1264m)一帯は広島県民の森に指定されており、山頂付近ではブナ林を見ることが出来る。また、この一帯には池の段付近をはじめとして、高山植物が多数見られる。
 学名は Geranium yoshinoiで、フウロソウ科フウロソウ属の多年草である。長野県以西の山地の草地に生える。

花弁の模様が美しい


花弁の先端の形は様々である



花柄には下向きの伏毛が多数見られる



葉はほぼ5裂しており切れ込みが深い


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