小浜神社の九本ダモ (1999.7.27)


 若狭湾に面した小浜城址に大きなタブノキがある。昔は根元から 9本の太い幹がそそり立っていたので、九本ダモと呼ばれた。 ダモはタブノキのことである。今はその内の半数が枯死しているが、 残りの幹は旺盛に葉を茂らせている。全体の樹高18m、目通り幹周りは10.75mで、 全国でも有数のタブの巨木である。国の天然記念物になっている。
 小浜は、大陸と京を結ぶ航路の重要な港であった。京へ日本海の鯖を運んだという 有名な「鯖街道」もここを起点としている。花折峠を経て京に入る。 小浜神社の周囲には、小浜城の石組みがそのまま残っている。酒井忠勝によって 寛永13年(1636年)に築城されたものである。
 小浜へは敦賀から出ているJR小浜線で1時間ほどかかる。近江今津からも 鯖街道を通るバスで1時間ほどである。小浜城址は、JR小浜駅の北1kmほどの 海よりにあり、内部には、九本ダモ以外にも目通り4m程のタブノキが数本ある。



惜しいことに、前面の幹が枯死してしまった。



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