北海道斜里町の「遠音別岳山麓のミズナラとヤチダモ」
 (2015.5.9、Hiroaki.Sさん)


 Hiroaki.Sさんが遠音別岳山麓で見付けられた巨木たち。今回はその第2報です。多忙の中、2015年のゴールデンウイークを利用して久しぶりに遠音別岳周辺に出かけ、新しい巨樹や懐かしい巨樹に会ってこられました。以下にお便りをご紹介します。
**********************************************************************
    北海道斜里町 遠音別岳山麓の巨樹たちA   撮影日2015.5.9

 前回、知床半島にある遠音別岳山麓のアカエゾマツなど巨樹についてご紹介しましたが、久しぶりに再訪した結果、今回、新たに出会うことができた巨樹をご紹介します。
 前回の2012年には、胸高幹周約485cmと460cmのアカエゾマツと、胸高幹周約560cmのミズナラを確認したのですが、今回は胸高幹周約480cm(写真1)、約500cm(写真2)、約500cm(写真3)、約520cm(写真4)、約590cm(写真5)のミズナラ、約505cm(写真6)のヤチダモを新たに確認しました。
 前回ご紹介した胸高幹周約485cmのアカエゾマツ(写真7)も健在であること、近くで何とも微笑ましいアカエゾマツの親子?(写真8)を確認することができました。  遠音別岳山麓には見事なアカエゾマツの森がスポット的に見られ、胸高幹周3m級なら簡単に見つけ出すことができるのですが、まだ見ぬ5mオーバーのアカエゾマツとの出会いを期待して、また来年の残雪期に探しに行きたいと考えています。
 ちなみに、ヒグマの足跡は予想外に少なく、わずか2頭分しか確認できず、実物との遭遇も残念ながら?今回も経験することはできませんでした。
 Hiroaki.S
**********************************************************************
 最下段に知床半島の地図を載せました。斜里岳から知床岳に連なる、知床半島の背骨とも言うべき山脈のほぼ中央部に遠音別岳(おんねべつだけ)があります。
 Hiroaki.Sさんから最近の知床の状況について次のようなお便りがありました。「最近、エゾシカが爆発的に増えているのですが、春先、従来はクマの餌となっていた草系の山野草がすっかりエゾシカに食べられてしまい、クマの餌がなくて困っているらしい?との話を聞きます。本当にそうなのか、当事者同士から話を聞いてみたいですね。」。クマとエゾシカに会いに行かれるようである。
 なお、Hiroaki.Sさんの知床への想いがこもった「北の自然」という素晴らしいホームページも、どうぞご覧下さい。

写真 1. 幹が大きく裂けたミズナラ(胸高幹周約480cm)


写真 2. 折れた枝の付け根から真っ直ぐに伸びるトドマツと共生する
     異相のミズナラ(胸高幹周約500cm)


写真 3. 力強い枝振りのミズナラ(胸高幹周約500cm)


写真 4. 特徴的な枝振りのミズナラ(胸高幹周約525cm)
     ※以前から確認した巨木で今回初計測


写真 5. 水芭蕉が咲く湿地の脇に聳え立つミズナラ(胸高幹周約590cm)


写真 6. 水芭蕉が咲く湿地の脇に聳え立つヤチダモ(胸高幹周約505cm)
     ※特徴的な枝振りから樹種を判定


写真 7. 健在だった2012年に確認したアカエゾマツ(胸高幹周約485cm)


写真 8. 非常に印象的な3本のアカエゾマツ
     ※発見した時には思わず家族をイメージして微笑んでしまったが、
     我々人間にはとても図り知ることができない誕生と死が繰り返されてきた
     ドラマの一コマを私は垣間見ただけに過ぎない。


知床半島と遠音別岳(おんねべつだけ 1330m) 国土地理院データより


木々のリストへ戻る