北海道今金町の「常代(とこよ)の松」 (2003.10.8、西村さん)


 西村さんから、「常代の松」の写真が届いた。松は、例によってイチイのことである。北海道で15番目とは思えない、堂々たる貫禄である。以下は西村さんの解説です。
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 長万部町の国縫(くんぬい)から内陸に入り、今金町を経て北檜山町へ通じる国道230号線には大きなイチイが2本ある。そのうちの一本がこの常代(とこよ)の松である。国道のすぐ脇に柵に囲まれています。標板には
『常代(とこよ)の松  新・北海道名木百選(平成元年指定)
空高くそそり立つこの木は、「常代の松」と名付けられ樹齢一千年余といわれ開拓の苦難の時代から先人たちと共に幾星霜を経てきた歴史の証人である。中間に幹が3本に分かれた所々に穴があいており、この中には「ヌシ」が住んでいるともいわれる。先人たちはこの木を通行の目印としていたのであろう。現在では町木として、そして又交通安全の守り神として、町民にいつくしまれている。』とあります。
 所在地:今金町種川、所有者:今金町、幹周:420cm、樹高13m、推定樹齢:1000年。
 国道のすぐ横で、根元も固められ排気ガスなどの影響でしょう、樹勢に衰えが見られます。梢などはかなり痛んだ様子で、枯れ枝が目立ちます。幹周はイチイとしては北海道の15番目です。今金町役場から東へ4kmほどです。
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 JR函舘本線の長万部駅から、230号線を通って西海岸の瀬棚まで、日に7本のバスが走っている。長万部から1時間余りで「種川小学校前」に着く。ここから少し西に進むと三叉路があり、これを越えた北側に常代の松が立っている。



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