北海道七飯町の「七飯の一本栗」 (2003.6.26、西村さん)


 札幌の西村さんから、北海道最大の栗の写真が届いた。西村さんの素敵な説明が付いている。
****************************************************
 2003/6/26に函館市の隣、七飯町(ななえちょう)を訪問しました。大川という地域に一本栗地主神社という古い神社があり、その入り口にブロック積みの囲いに守られて巨大な栗の木があります。北海道保護樹木です。説明の看板文は以下の通りです。
 「七飯の一本栗記念保護樹木 この木は、樹齢600年で古い街道沿いにあり、明治初めころも目立って大きな木でした。むかしから生命のある木として敬愛され、この木を切ると血が出るという話が信じられてきました。箱舘戦争の時、このあたりが激戦地となり、多くの血が流されたため、この話がますますひろがることとなりました。今も伝説の木として町民に大切にされています。  昭和49年3月30日指定 北海道」
 幹周は480cmで、栗の木としては北海道第1位です。太く黒い幹、くねり回った大枝に威圧されます。残念ながらかなりの部分が枯死しており、木の下や囲いの外には崩れ落ちた古い大枝がころがっています。生きているのは向かって左側の幅70〜80cmの表皮が付いている部分だけです。右側にはハリギリが栗を圧倒するくらいに成長し、上部の葉の殆どはこのハリギリのものです。手前には桑の木が伸びてきており、何年後かには栗は消滅するものと思われます。せめて、生きている大枝だけでも支えを入れてやり、少しでも日に当たるようにしてやればよいのにと思うのですが。1年でも長くこの迫力を見せて生き抜いて欲しいと願いつつ帰路につきました。
 七飯町には国道5号線と平行した古い街道(今は町道)があり、この町道に沿って大川バス停から北方向へ100mほど行くと、お寺を過ぎた所に案内の小さい看板があり、そこを右へ入ったところに旅人を歓迎するような風情で栗の巨木が立っています。
****************************************************
 JR函館本線で、函館から3つ目の駅「大中山」で降りて、国道5号線を800mほど南に下がると大川の集落である。ここを東に折れてまた800mほど行くと一本栗地主神社に着く。



木々のリストへ戻る