兵庫県朝来市の「八代の大ケヤキ」 (2007.11.22)


 30年も前の阪大時代に職場の同僚だった新田さんご夫妻の車で、播磨の巨木を見に連れていって頂いた。お互い別々の道で励んできた仲間が定年を迎えて又一緒に楽しめるのは素晴らしい事である。いくつかの巨木に立ち寄ったが、まずは最大の「八代の大ケヤキ」をご紹介しよう。
 このケヤキは、樹高23m、幹周9.80mで樹齢は1500年と伝承され、足鹿~社の境内にあり、昭和3年に国の天然記念物に指定された。当時の記録には、「足鹿~社ハ延喜式内ノ古社ニシテ此欅ハ里人大金木(オホカナギ)ト稱シ霊木トシテ人民之ヲ畏敬シ保護シ來レリ。」とある。兵庫県では第7位の巨木で、元は30mを超す高さであったが、台風で一方の大枝を無くし、今は23mである。大枝の倒壊に伴い幹が損傷を受けたが、保護の手がさしのべられ、半人工で作られた幹の外壁にはケヤキの樹皮が移植されている。訪問したときに、丁度、天然記念物再指定のための検査があると言うことで、町役場の方が緊張した面もちで視察者を待っておられた。
 JR播但線の新井(にい)で降りて、線路の西側を南に下って、朝来ICに入る道のすぐ手前を右に曲がり、少し北上すると、小川を挟んだ集落の中に大きなケヤキが見えてくる。車で行く場合には、中国自動車道を行き、福崎インターから播但連絡道路に入って北上する。朝来ICを東に出て、すぐを北に200mほど走れば左手である。


足鹿~社の社殿が見える



木の根方には空洞を管理するための出入口があり、樹皮の部分には四角に切ったケヤキの樹皮が一面に貼られている。



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