佐賀県武雄市の「川古(かわご)の大くす」
 (1997.6)


 全国第3位の楠の巨木である。1位は鹿児島、2位は静岡にあるが、川古のものが 最も風格があるという人も多い。孤立しており、遠くから見通せる。幹周り21mで、 樹齢3000年といわれる。
 佐賀県には楠の大木が多く、以下に紹介する武雄神社の大楠、塚崎の大楠の 3本が代表である。いずれも武雄温泉のある武雄市に集まっている。佐賀県の県の 木はもちろん「くす」である。「肥前風土記」によれば、「佐賀」の名前は、楠を 「サカノキ(栄の木)」と呼ぶことに由来すると言う。
 この木には、行基が彫ったと言われる高さ2.4mの観音像が彫り込まれていたが、 昭和60年に木から分離された。今は、木の周囲は公園のように整備され、水車小屋や 茶店が建っている。茶店の中では、源為朝の大蛇退治のからくり人形芝居を上演 している。茶店のおばさんたちの作ったヨモギ饅頭が旨い。
 博多から佐世保あるいはハウステンボス行きの特急で「武雄温泉」下車、昭和バス の伊万里行きにのって「川古」で降りるとすぐにわかる。同じ伊万里行きでも祐徳 バスに乗ると、川古を通らない。バスは2時間に1本程度しかない。




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