北海道乙部町の「縁桂」 (2003.6.25、西村さん)


 今年、西村さんから届いた年賀状には、有難みが伝わってくる連理の桂が写っていた。その全体像の写真を送っていただいた。以下は西村さんの感想と説明文です。
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 6月と言えば北海道ではまだ若葉の季節です。出張の途中、乙部町(おとべちょ う)の縁桂を訪問しました。国道からは9Kmも入った山中でしたが、歩道が整備され明るい日の下での快適な訪問でした。推定樹齢500年、樹高40m、幹周り610cmと500cmの2本の桂が並んでいます。これら両者の間の枝が融合して2本で1体と言う風情を成す事から、「縁結びの桂、略して縁桂」と呼ばれています。
 駐車場から縁桂までの約15分の歩道とその一帯は「縁桂森林公園」として、林野庁・ 檜山森林管理署が整備していて、歩道には木屑(チップ)が敷き詰められ、横切る途中の小さい橋にも一つ一つ名称が付けられています。少しやりすぎではないかと思われるのですが、縁桂の前には立派な社が建てられ(高さ1.7mくらい)、その前の渓流には木橋まで作られています。そして橋を渡った所には鐘が下がり、完全に樹前結婚式の舞台として設えられていました。既に何組かのカップルがこの前で式を挙げたとのことです。しかし、普段は殆ど訪れる人もいない静かな谷あいです。野鳥の声と渓流のせせらぎ、そして柔らかな日差しとみずみずしい若葉が静かにこの大きな2本の桂を包んでいました。
 乙部町市街から北へ2Km程、国道229号線に「縁桂森林公園」の標識があります。ここ で曲がって舗装された道道を10分弱車を進めると左手に再び標識があり左折。ここから砂利道を数分で駐車場。車を降ります。熊でも出そうな山中ですが、立派な案内板があります。
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 乙部へは、JR函館から出る江差行きに乗り、終点の江差で降りてバスに乗り継ぐ。約30分で江差に着くが、バスは1時間に1本程度である。




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