北海道芦別市の「黄金水松」 (2004.7.14、西村さん)


 西村さんが二度目の訪問で写された、イチイの銘木である。この地では、イチイのことを「松」と呼んでいる場合が多い。
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 北海道2位のイチイです。
 以前にも一度訪れたのですが、暗い日で、ただでさえ薄暗い林の中ですので写真になりませんでした。この日はピカピカの晴天でしたが、木漏れ日があまりに強くスポットライトのように当たるので、写真のコントラストが付き過ぎてなかなか上手く撮れませんでした。看板には
「黄金水松記念保護樹木
この木は、樹齢1700年と推定されるイチイです。この地は、和人入植の数百年前から豊かな狩猟地として先住民族に知られており、芦別を往来する際にはこの老樹を訪れ、神樹として崇拝する習わしがあったと伝えられています。蝦夷地の移り変わりを秘めた巨樹として住民に敬愛され、平成14年に北海道の天然記念物にも指定されました。昭和62年9月3日 北海道」とあります。
 もう一つの看板には「(平成14年3月29日指定)天然記念物 黄金水松(こがねみずまつ) 幹周620cm(全国8位)、樹高21m、推定樹齢1700年、・・・」とあります。
 他の文献では幹周613cm、樹高17m、推定樹齢3000年と書かれています。いずれにせよ、堂々とした巨体で、低いところまで下枝がびっしりと生えているので本体がよく見えません。裏側の一部に下枝の少ないところがあり、やっと写真になりました。巨樹の持つ神秘的な雰囲気は、上川アイヌと空知アイヌが交流の場の目印にしたとの伝説もなるほどと頷けます。
 ここは芦別市の郊外で、巨樹を中心として駐車場やトイレも備えた立派な公園です。周囲は森林で静かなところです。少し小高いところに景色が開けたところがあり、東屋が置かれ、訪問者の記すノートが備えられています。見ると、随分遠くから毎日何人もの人が来ている事が分ります。皆一様に感動の言葉を書き込んでおり、私も少し書き込みました。インターネットで「木々の移ろい」を検索して下さい、と書き込んだので、ひょっとして見てくれる人がいるかも知れません。
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 JR根室本線の芦別で降りる。芦別駅からは空知川をわたって、北方約8kmの距離があるが、タクシーを使う他はない。車であれば、滝川と帯広を結ぶ国道38号線で、芦別市街の西1kmのところにある空知川橋を北に渡り、北西に進んで最初の道を右折し旭川方面にコースをとる。パンケ幌内川に沿って3kmほど走ると右折路があるので、これを曲がって、二俣川沿いに2km程進む。この辺りが黄金町である。やがて二俣川に北側から支流がそそぎ込む分岐に出るので、これを左折しさらに1.5kmほど走って左折、500mほどで右手に黄金松公園が見える。




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