愛媛県松野町の「逆杖のイチョウ」
 (2006.8.23、ノルンさん)


 Nornさんから送っていただいたままで、永くそのままになっていた木である。もう3年になる。見直していて発見し、遅蒔きながら載せさせていただいた。病気が回復し、久しぶりのドライブで写して下さったと言うことで、思い出の木であろう。永く「木々の移ろい」に投稿していただいて、四国・中国・九州の木々の充実のお世話になっている。
 愛媛県の松野町には、1991年の環境庁調査に登録された木が3本あるが、その内、イチイガシは既にノルンさんの投稿で掲載してある。この逆杖(さかづえ)のイチョウが2本目である。これら2本は愛媛県の天然記念物に指定されている。もう1本は弥勒堂のイヌマキで、こちらは松野町の天然記念物である。
 樹高30m、幹周11.0mの堂々とした木であるが、株立ちとしては5本と記載されている。古い時代に彦ばえが一緒に大きくなったものであろう。樹齢は700年と伝承されている。イチョウの杖を逆にさし立てたものから芽生えたという弘法大師伝説から「逆杖のイチョウ」の名がつき、信仰の対象にもなっている。
 松野町大寺蕨生にある奥内薬師堂に育っている。宇和島からJR予土線に乗って高知県との県境に近い真土(まつち)駅で降りる。ここから橋を渡って国道381号線に出て、東200mの所から北に入って、奥野川に沿って棚田で有名な奥内(おくうち)の集落を進むと、薬師堂がある。




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