山梨県身延町の「上沢寺のお葉付きイチョウ」 (1999.12 小森さん)


 日蓮宗総本山久遠寺があることで知られる山梨県身延町には名の付いた巨木が多い。 「身延の大老杉(幹周9.45m)」などの杉、イチョウ類で、寺院に特有の木である。 中でも、お葉付きイチョウは、蓮華谷・常福寺・長谷寺・本国寺・上沢寺・山田屋裏と、環境庁調査に6本もでている。お葉付きイチョウは、葉の上に種子が出来る イチョウの変種で、1891年ここ上沢寺で始めて発見されたが、 今では全国に沢山の天然記念物指定の木がある。
 写真のものは、上沢寺と本国寺のイチョウで、 最近小森さんが紅葉を撮影したものである。上沢寺のものは、樹高37m、幹周6.8m、 本国寺のものは、樹高25m、幹周5.3mで、ともに樹齢700年と伝承されている。
 小森さんはバイクで行くが、列車で行く場合には、甲府と富士を結ぶJR身延線の 「波高島(はだかじま)」で下車して、西へ富士川を渡って1kmほど歩き、 上沢の交差点を南に折れると、右手前方に上沢寺があり、 国道52号線をさらに1kmほど行った右手が本国寺である。

上沢寺のお葉付きイチョウ


本国寺のお葉付きイチョウ



 以下は、小森さんのお便りです。
 「今年は暖かい日が師走まで続き、きれいな紅葉や黄葉が見られませんでした。 銀杏も青い葉のまま散ってしまっているようで、戸惑っているのでしょう。 身延の銀杏には11月に2回12月に入って1回と3回通いました。 3度目の黄葉ですが、なぜか私のいるときだけ陽が陰ってしまうんです。 辺りを見回すと明るい日差しが燦々と注いでいるのに私の周りだけ影。 見上げるとひとかたまりの雲が太陽を遮って私にあっかんべ〜をしていました。 1時間待ったのですが、結局雲のあっかんべ〜とべろべろば〜が続くだけで 太陽は山陰に沈んでしまいました。雨男ですから仕方がないのかなと思いつつ、 晴れた空が恨めしく思えました。」

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