静岡県函南町の「函南原生林のブナ」 (2001.8、瀬川さん)


 木偏に無いと書いてブナと読み、材として役立たない木とされてきたブナの木は、今や水源涵養林の代表として、環境問題を象徴する木の一つとなった。環境庁調査に依れば日本一の太さを誇るブナの木は、箱根の南の函南町にある「函南原生林のブナ」とされている。その後、各地でブナの巨木の探索が進み、今は1位の座を降りているが、それでも木の風格やその見事な樹皮は、王者に値する巨木である。瀬川さんから、その木の立派な写真が届いた。
 熱海から十国峠を越えて元箱根に至るバスに乗り、十国峠付近の「函南原生林入口」で降りる。ここからはハイキングコース「学習の森」の道標に従って歩くと、40分程度でブナの巨木に会うことが出来る。  以下は瀬川さんのお便りです。
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 箱根の南麓、熱海市と三島市の間に位置する函南町(函根の南の意味)。函南原生林は江戸時代以来の伐採禁止策で保存され、現在も「箱根山禁伐林組合」により管理されています。標高550m〜850mの霧深い原生林の一部は「学習の道」として2〜3時間で一周可能な散策路が整備されています。「日本一のブナ」はアカガシ、ヒメシャラ、ケヤキ等との混在林の王様的存在です。目通り6.35m、樹高24m、樹齢700年と説明板にあります。

注1:最近は他所でより太いブナが見つかっています。



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